2007年12月上旬


12/9(日)12/10(月)……好き園丁屋

▼ヤンマガ、スピリッツ、週刊少年ジャンプは17日発売分の感想。ほかのは日付どおり10日発売分のものです。

【雑誌】ヤングマガジン 1/15 No.3 講談社 B5中

 宮下英樹「センゴク」の第二部が開始。依然イキのいい雑兵といった感じのセンゴクだけど、いくぶん貫禄が出てきたか。力強い描写は第二部でも健在で、今後もしっかり見せてくれそう。あとは平本アキラ「やりすぎコンパニオンとアタシ物語」は気になるところ。デカチンでガチムチなタケルくんの存在がやたらシュール。まあアゴゲンのほうが個人的には好きですが……。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/15 No.3 小学館 B5中

 戸田誠二が新連載「スキエンティア−Scientia−」を開始。最初はWebコミックで注目を集めた人だったけど、ついに週刊誌で連載を持つまでに。出世しましたねえ。シリーズ連載なのでときどき登場って感じかな。第1話「ボディレンタル」は未来の日本が舞台。病で身体が動かせなくなった大手IT企業創設者の老女性が、自殺願望を持っていた女性・香織の肉体をレンタルする。老女性が脳波を飛ばすことで、一時的に香織の若い肉体を遠隔操作で動かすという形。その身体を使ってかつてのようにバリバリ働く、老女性のバイタリティあふれる生き様を追体験することで、それまで無気力だった香織も変わっていく。ちょっと風変わりな設定をまず呈示して、そこから気持ち良くお話をまとめていく手際はさすがにうまい。また一生懸命頑張ることの素晴らしさ、充実感を描き出した物語は、前向きで気持ち良い。老女と香織の心の触れ合いもジーンとさせるものがある。良い滑り出しといえるんじゃないでしょうか。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/15 No.3 集英社 B5平

 読切で何度か登場した藍本松「MUDDY」が新連載に。天才博士・クレイと、土を元にして作った人間型キメラの少年・マディの冒険を描いていく物語。マディは土を食うと、食った容量分だけ体がデッカくなるという特異な体質の持ち主で、それを武器に悪いヤツらをやっつけるといった感じ。でもバトルものというふうでもなく、雰囲気自体はわりとほのぼのした部分も。米原秀幸の絵をちょいとこぎれいにしたような感じの絵柄は、いくぶん好き嫌いは分かれるかなーと思うものの、描線自体はとてもしっかりしていてうまいと思う。お話についてもまとまっている。技量的には問題ないので、あとは連載で続けてやっていった場合に、どの程度お話を盛り上げていけるかがカギかな。ともあれ実力ありそうな新鋭なので期待。

 久保帯人「BLEACH」。劇場版アニメ公開記念で、日番谷冬獅郎をメインにした特別編を掲載。彼が死神となる前のエピソード。本編のようなごちゃごちゃした要素のないあたりの話なんで、さすがにスッキリ読める。篠原健太「SKET DANCE」。けっこう地道にいい話をやってて今回はちょっとほろっとさせる展開。最近面白いけど、雑誌の中ではちょっと地味めなポジション。もう一段盛り上がってほしいもんですが。

【雑誌】ヤングキング 1/7 No.1 少年画報社 B5中

 新連載、藤堂裕「由良COLORS」が開始。淡路島の漁師町・由良に子供のころから住んでいて、ずっとツルみ続けている23歳馬鹿男たち4人組の青春グラフィティ。刺激のない町でぐだぐだ文句をいいながら生きてはいるが、地元への愛情はいっぱいの野郎どもの姿を力強く描く。田舎が舞台のヤンキーものといった趣で、まあコンスタントにいきそうな感じではある。

 森見明日「よみがえりんね♪」。現世の性格はオープンで元気、前世は超内気な巫女さんという前世女が、今回は主人公の家へとやってくる。この娘さんは前世女の中でも、性格がキャラとして動かしやすそうだし、登場頻度が高めになっていきそうな感じがする。幼なじみっ娘のほうもかなりいしきしてるし。まあライバルが積極的なほうが幼なじみっ娘のほうも本気になるだろうし、ラブコメとしては楽しいと思う。

【雑誌】ビッグコミック 12/25 No.24 小学館 B5中

 作:小池一夫+画:森秀樹「花縄」。病に倒れいよいよ力が尽きようとしてきた鬼平の前に、彼の命を狙う刺客が現れる。そんな刺客と剣を交えるべく、力を振り絞らんとする鬼平の形相が有無をいわさぬ迫力。いちおう正義の側のはずなのに、「妄執」「怨念」という言葉が似合うそのあがきっぷりは、かえって心を打つものがあり。森秀樹の力強い作画がやはりモノをいってるなあと思う。

【雑誌】ヤングコミック 1月号 少年画報社 B5中 [Amzn][定期購読:7andyicon

 北河トウタの新連載「SWEET SKETCH」が開始。雑誌の表紙イラストが北河トウタになったのに伴い、巻頭カラーで表紙連動漫画をやっていく模様。今回はかてきょのお姉さんと、彼女にぞっこんな生徒男子のラブラブエッチストーリー。年下の男の子に告白されて、真っ赤になってるお姉さんがかわいくてエロス。安定しててソツがないです。bee「ちゃれんじ奥ちゃま」。ヤングコミック初登場。新婚夫婦のラブラブエッチストーリー。奥さんの肉体が非常につやつやぷりぷりしているのが魅力。明るくて屈託のない奥さんの性格も楽しい。

 ムサシマル「My Sweet Hotelier!」。同じゼミの普段は無口な女子と一緒にバイトすることになった主人公。そのバイト内容とは、ラブホテルの清掃業務だった……というところから始まるお話。まあ結局バイトのごほうびとしてお部屋でエッチしちゃうという内容なんだけど、無愛想に見えてよく見るとけっこうかわいいヒロインさんがなかなかいい。

【雑誌】コミック0EX 1月号 vol.1 コアマガジン B5平 [Amzn]

 コミックメガプラスからリニューアルして新創刊。扱いとしてはコミックメガストアの増刊のままで、独立創刊とはならなかった。発売日は毎月10日でメガプラスと変わらず。執筆陣や表紙などはコアブックスの商品ページを参照のこと。執筆陣がさほど変わってるわけではないので、基本的にはメガプラスと同じような印象。なお誌名の「0EX」は「ゼロエクス」と読む。「0から始まる」という意味と、「○EX→SEXの伏せ字」のダブルミーニングになってるんでしょうな。

 掲載作品で個人的に気になったのは、まず内々けやき「PTA利用術」。息子の友達のパパと不倫中な奥様が、それを息子の友達のほうに目撃される。弱みを握られた奥様は、息子の友達に体を求められるが……という内容。熟れた人妻のエロスが堪能できるので自分好み。奥さんの表情が色っぽくてええです。

 尾崎未来「The Great Escape」はメガプラスでやったときとまったく変わらないペース。尻軽女子高生のあいちゃんが、彼氏以外の男に迫られて感じちゃってついつい体を開いちゃうという内容。本来はヤリマンさんではあまりヌケない自分ではあるが、この娘さんはわりと良いです。まあ今回は、別の男のシーンがちょっとあっさり目で本番まで至らずに終わっちゃうので、そこは残念だけど。たくじ「涙のっお別れナース」。看護婦さんもの。絵柄的には線がシンプルで、ちょいと白っぽい感じだけど、おっぱいやちんちんのフォルムはわりと好み。ここにもう少し淫靡さが加わってくれば、といった感じ。


12/8(土)……脱衣はいつだ

【雑誌】近代麻雀オリジナル 1月号 竹書房 B5中 [Amzn]

 最近萌え系路線を強めているオリジナル。今回は新連載として、十神真「ハイパーリアルお雀娘倶楽部」が開始。脱衣麻雀ゲームの中の女の子が本当に人格を持っているという設定。彼女たちはゲームの中で生きていて、客が来たときの演技と、そうでない普段の姿を使い分けている。そのギャップをギャグとして描いていくという作品。まあ脱衣シーンはそんなにエロっちくはないけど、ちょいエロありのドタバタものとしてはそれなりに楽しい。誌面を賑やかす役割はそれなりに果たしているのでは。

 城埜ヨシロウ「いきなりドラゴンロード」。城埜ヨシロウがなんらかの麻雀タイトルを取るまで続けていくというチャレンジ系の連載。予選落ちだと即連載打ち切りという縛りもつけて、相変わらず体当たり系の漫画を展開している。まあ以前やってた高レート麻雀とかよりはずいぶんヌルいので、刺激が足りないっちゃ足りないけど。

【雑誌】FEEL YOUNG 1月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 宇仁田ゆみ「うさぎドロップ」。安定して面白いなあ。今回は、大吉がりんの学校の文化祭を訪れる。そこでほかの子供の父親さんに会ったり、生徒たちの様子を見たりして、親子というもののあり方についてまた新たな感慨を抱いていく。りんだけでなく、大吉の苦悩や成長もきちんと丁寧に描いているのが良いです。あとコウキママは相変わらずなんかしっとりしてて色っぽい。

 青木光恵「モテかわ★ハピネス」。今回は、どんどんモネのことが好きになっちゃってる男アイドル・潤くんがメインな感じのエピソード。最初はやたらモテるのを鼻にかけてるイヤな奴っぽかったけど、現在はモネに振り回されてドギマギする顔とか見せたりしててけっこう楽しいキャラになってきた。

 かわかみじゅんこの読切「チノとミシリ」は、はねっかえりとちょい内気、原始時代に青春を送った対象的な二人の少年を描いた青春ストーリー。昔のこの人の作品のような鋭さは感じないけど、その分落ち着いた感じはあるかな。天堂きりん「恋愛アナグラム」。仕事頑張ってて男っ気のないままで、なんだか寂しい想いをしていた女性のクリスマスの夜の物語。別段珍しいことやってるわけではなく、頑張った人がクリスマスにちゃんと報われるというオーソドックスなお話だけど、その分安心して読める。素直な作風に好感。

【雑誌】MUJIN 1月号 ティーアイネット B5平 [Amzn]

 小暮マリコ「ちいさい彼女」がイイです。主人公の彼女は、年上だけどすごくちびっちゃくてカワイイ女の子。主人公にベタボレでまとわりついてくる彼女がとてもかわいくて、微笑ましい。エロシーンも相変わらず汁気たっぷりでアッツアツ。それにしてもこのヒロインの着てる制服、乳の形がやたら出まくっててそのうえツヤツヤで無駄にエロっちいですな(最近の小暮マリコ&ジェームスほたての作品はだいたいそんな感じだけど)。まあエロ漫画なんで、エロい分には無駄ってことはないからいいんですが。

 きあい猫「願望テニス」。ご主人様のいいつけでメイドが脱衣テニス。主人公はそこにたまたま通りかかった普通のあんちゃん。ほかにもギャラリーがいる中で、メイドさんがどんどん痴態をさらしていくという異様な状況がユニーク。あとテニスコートの金網越しにギャラリーにちんこ出させてフェラチオさせるとかいうプレイが面白いと思った


12/7(金)……朝のドエム

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 1/1 No.1 白泉社 B5中 [Amzn]

 作:原田重光+画:瀬口たかひろ「オレたま」。今回は航太がバイトを休むと知って、美奈与ちゃんが看病にやってくる……という回。酒を飲むと淫乱モードが発動してしまう美奈与ちゃんのおかげで、航太はいつものごとく射精寸前の大ピンチ。それにしても今回のこの体勢は、どう見ても「艶恋師」(作:倉科遼+画:みや武)でおなじみの「きぬた」でしょう。作者が知っててやってるのかは知らないけど、あの伝説の体位・きぬたに、こんなところでお目にかかれる思いませんでしたわい。あと航太と美奈与がねんごろにしているのを目撃して、やきもちやきまくるエリスがかわいいと思うのだった。

 克・亜樹「ふたりエッチ」。なんか最近の優良さんは見てて面白いなあ。性欲強くなっててやりたがりになってるし、真のしょうもない申し出に対するリアクションがアホくさくなってるし。今回は真に頼まれてボンデージファッションにいろいろ挑戦。けっこうノリの良いおねーちゃんだなと思う。馬鹿っぽくていい。

 黒澤Rの読切「ドエメスト」。ものすごい暴れん坊で口汚い、番長的存在の男子・ヤマトに、ある日突然女の子が告白してくる。彼女ができたとうかれまくるヤマトだが、その娘は実はただのドMで、ヤマトに口汚く罵られることを望んでいたのだった……というギャグ漫画。クライマックスの告白シーンが、まるでクラウザーさんの歌のような感じの盛り上がりを見せていて面白かった。この人は以前はえりちんとキャラがかぶってる感があったけど、「みたむらくん」が終わって下品枠が空いたので、後釜として出てくるかもしらんですな。

【雑誌】ヤングガンガン 12/21 No.24 スクウェア・エニックス B5中

 大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」。うーん、犬塚が最低ですのう……。もも子と別れた後、武道の鍛錬もサボり、そこから目をそらすために委員長に頼るが、それがまた委員長を傷つけてしまう。これでもも子、委員長と来たので、あとはいろはにも愛想をつかされれば完璧。まあ進太郎も残っているけれども、あちらはキャラが薄いし。ここまで来ると地位を復活させるには相当なきっかけが必要そうだけどどうなりますかのう。先が気になるところであります。

 勇人「はなまる幼稚園」。つっちーら、幼稚園の先生たちがカラオケへ。つっちーが草野先生にそそのかされ、酒の勢いもあって山本先生に告っちゃったけどその結果は果たして、というお話。てなわけでずいぶんラブコメづいていた回だったけど、全体的にはほぼのぼの。それにしても子供たちもいいけど、山本先生もかわいくていいです。なんといっても巨乳ですしねえ。

 くぼたまこと「天体戦士サンレッド」。怪人セミンガが脱皮がうまくいかなくて困っちゃうというエピソード。セミな人もたいへんなんだなあ……となんだかしみじみした気持ちに。文字通り自分の殻から抜け出せない悲哀を感じさせるエピソードだった。珍しくこの作品に触れたけど、その原因はやはりセミのカッコ良いフォルムに目を奪われたというのがあると思う。そのとき俺の脳内メーカーが蝉蝉蝉蝉蝉……とかなったんでしょうな、たぶん。どうでも良い自己分析ですみません。

 読切ショートギャグ、吉田さん「台風一家」は、家の外で強すぎる台風が吹き荒れる中での、ご家族のしょうもないやりとりを描いたお話。カッチリまとまりが良くてかわいげもある絵柄で、テンポ良くギャグを繰り出していてけっこう楽しい作品。安定感もある作風だけど、連載とかになっても力を発揮できるかどうかは見てみたいとこです。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 12/21 No.49 日本文芸社 B5中

【雑誌】週刊漫画ゴラク 12/28 No.50 日本文芸社 B5中

 12/7発売分と12/14発売分をまとめて。

 やはり今ゴラクといえば村生ミオ「SとM」。沙耶に銃をつきつけられ絶体絶命の戸田と静江だが、なぜかいきなり静江が戸田に「抱いて!」とかいいだし、よく分からない論理展開で沙耶も二人にSEXを強要。それを拒否する戸田をなんとかおったたせようと、静江が玉ナメとか始めるシーンは本当にしょうもない。村生ミオ得意の恥ずかしげもない直喩表現が脳天を直撃。この下らなさは凄まじいです。

 土山しげる「喰いしん坊!」は、満太郎が野試合したときのエピソードの回想が続いている。いつもと違う雰囲気の中で勝負し、冷静さを欠いた満太郎は大苦戦。そのときの様子を「食の歯車を崩壊させた」とか表現してるのがなんか面白い。あと12/28号では、土山しげるとジャイアント白田の対談記事も掲載されている。

【雑誌】コミックバンチ 1/1+4 No.1+2 新潮社 B5中

 作:土屋ガロン+画:張慶二郎の新連載「奇跡の人」が開始。20年ぶりにコールド・スリープから目覚めた男が、すっかり変わってしまった現代日本の状況に直面して何を思うのかということを描いていく物語、だと思う。まだお話は出だし部分だけなんで、主人公が何をやっていくことになるのか見えてないので、評価はしづらい。まあ張慶二郎のアクの強い作風は、ハマれば爆発力はあると思う。土屋ガロン(狩撫麻礼)の原作とうまくマッチしてほしいものです。UFOは出てくるのかな。

 渡辺保裕「OUT PITCH」。そういえば以前書き忘れてたけど、現在幸村たちが相手にしている敵方のピッチャーの名前が「クラレ岡山」なのは、いかにも野球オタの渡辺保裕らしくい。クラレ岡山といえば、元南海−オリックス−ダイエーの門田博光が社会人時代に所属していたチーム。選手名鑑見るのが好きだったファンにとっては、印象的な名前なのでけっこう記憶に残っているはず。こういう遊びはちょっとうれしい。


12/6(木)……ゆうちゅうぶらざー

▼モーニング、ヤンサン、ヤンジャン、チャンピオンの12/6分、12/13分をまとめて。

【雑誌】モーニング 1/1 No.1 講談社 B5中

【雑誌】モーニング 1/7+10 No.2+3 講談社 B5中

 No.1から小山宙哉の新連載「宇宙兄弟」がスタート。かつて共に宇宙に行こうと誓った兄弟が大人になり、弟のほうは当初の目標どおり宇宙飛行士に。兄のほうはうだつの上がらないサラリーマン生活を続けていたのだが、会社をやめたのをきっかけに、再び宇宙を目指すようになる……というお話。小山宙哉は、「GGG」でちょっとスカした路線に振れた感じだっが、けっこう泥臭くてアツい話を描ける作家さん。この作品もど根性宇宙モノって感じになりそうな気配が漂っており、まずはけっこう期待を持たせる。山田芳裕「度胸星」みたいな、アツさが出てくるといいなと思います。

 作:綱本将也+画:ツジトモ「GIANT KILLING」。相変わらずすごく面白い。ETUと名古屋の試合が決着目前。一皮むけた感のある椿が素晴らしいパフォーマンスを見せていて、ものすごく気持ち良さげにプレーしている。その様子を見ていると、非常にワクワクさせられる。あとおいしいとこ持ってくジーノもカッコイイ。とてもアツいです。

 あとNo.2+3では、宮本福助「この度はご愁傷様です」の3話めが掲載されている。ときどきしか載らないけど安定感は十分。ご家族コメディをけっこう楽しく展開している。

【雑誌】ヤングサンデー 1/1 No.1 小学館 B5中

【雑誌】ヤングサンデー 1/10 No.2 小学館 B5中

 No.1で草葉道輝の短期集中サッカー漫画「LOST MAN」が最終回。代理人とコンビを組んで各地を放浪し、その地のサッカークラブと短期契約して金を稼いでいく、傭兵的な日本人サッカー選手の物語。まあ必殺仕事人ってな感じですな。短期集中だと1チーム分の仕事しか描けないので、もう少し長い尺で読んでみたかったかな。そっちのほうが入るチームごとにプレースタイルを変える、万能ぶりが見られるだろうし。でもまあ全体的な内容としてはそこそこ手堅くまとめてあるとは思う。

 No.1には青旗のぼる「遊星ベイビー」も久々の掲載。宇宙からやってきた女の子カロンと、彼女と一緒に暮らしていくことになった平凡な青年・暁生の生活を描いていく作品。派手さはないけど、けっこうほのぼのした味わいのホームドラマに仕上がっており、まずまず楽しい。まあ青旗のぼるはまだ新鋭の部類なんで、もう少し爆発力のある作品を期待したい気もするけれども。

 No.2では、河合克敏「とめはねっ」が巻頭カラー。書道部の合宿模様を描いている。書道の練習のほうはそれなりに進んでいるけれども、恋愛のほうは遅々として進まず。でも書道のほうは上達の度合いとかテクニックを分かりやすく説明できてるし、恋愛のほうも進まない感じが楽しいので、どっちの要素についても面白く読めます。この分かりやすさはさすがだなーという感じ。

【雑誌】ヤングジャンプ 1/1 No.1 集英社 B5中

【雑誌】ヤングジャンプ 1/12 No.2+3 集英社 B5中

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。ネットを通じたオンライン対戦が白熱。画面から相手の思考を感じ合う対局の模様がアツい。手が進むにつれて盛り上がってきた。ゲームセンターでやってる光景をハタから見たら、相当ヘンなことやってる人に映るだろうけど、漫画で見ればカッコイイ。目の前にあるのがゲームの画面であっても、変わらずダイブする菅田がなかなかええ感じ。なんか貫禄がついてきた。

 さんりようこ「B型H系」は小須田と山田がいよいよエッチしちゃうのかー、という感じでなんだか盛り上がっている。といってもそう簡単にはいかず、焦らして焦らして……という感じ。なんかまたはぐらかされちゃいそうな気がしないでもないけど、ともあれ次回の展開にも期待。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/1 No.1 秋田書店 B5平

【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/7+10 No.2+3 秋田書店 B5平

 No.1。桜井のりお「みつどもえ」。みつばに対抗心燃やしまくりのツンデレ娘・杉崎さんのママが登場。みつばのSっぷりを伝え聞いていたママは、Mとしての嗜虐心を発揮して、みつばに迫るが……という内容。今回はイジめてイジめてと迫ってくるママに対し、みつばが戸惑いまくるわけだが、「Sの最良のパートナーはMにあらず」ってのをしみじみ感じさせてくれる。Sの側は、いじめて相手を屈服させるのがうれしいのであって、最初っからいじめて悦ぶような相手を求めてるわけじゃないんですよね。

 マツリセイシロウ「マイティハート」はNo.1で新キャラ登場。主人公・天河十市=怪人ヴォルケンを狙う、おだんご頭娘が登場と。不思議ちゃん系ではあるが、こっちもまずまずかわいいのでお話が華やかになりそう。田中ミッチェル「ヤンキーフィギュア」は、No.2+3のネタが面白かった。出先で服が破れちゃった桜井さんが、おつかいで買ったちくわを服代わりにしちゃうという発想がいい。ちくわの皮の部分のしわが、血管がとごつごつ浮いてるみたいに見えて妙にいやらしい。これは新発想新技術。


12/5(水)……参ってんだよね〜

▼週刊少年サンデー・マガジンについては12/5分と12/12分を合わせて。

【雑誌】チャンピオンREDいちご 1/15 VOL.5 秋田書店 B5平 [Amzn]

 おりもとみまな「メイドいんジャパン」がノリが良くていいです。今回は、女装してメイド修行中の主人公・成美らが、自動車メーカーのお偉いさんに気に入られるために頑張る。まあ非常にゴチャゴチャけたたましい展開なんだけど、あれよあれよと転がる物語が面白い。あといつも成美がからんでいる、まとめお嬢様のコンビネーションはいい。ツンデレで巨乳、しかもちとバカなまとめお嬢様がいいキャラ。

 「おまかせ精霊」の青本もあの読切「ハダシスト」は、主人公が教室に入ったら、そこでは女子が着替え中だったんだけど、その娘は下着姿よりも、はだしを見られるほうが恥ずかしいという珍しい性癖の持ち主だった……というコメディ。足を隠して裸隠さずって状態でありながら、もじもじしまくっているヒロインさんの様子が妙にかわいくて見てて楽しかった。あと靴下をはく前と後のギャップもなかなかよろしい。ほのかにラブコメチックなところと、柔らかい絵柄が心地いいです。

 土居坂崎と同一人物だと思われるtenklaは再登場。「ヨメイロちょいす」。未来からやってきた娘二人が、ちゃんと自分が生まれるようにするため、主人公を幼なじみおよび年上のイトコとそれぞれくっつけようとして争うとドタバタコメディ。主人公が4人の女の子に囲まれてモテモテになっている様子は、ウハウハ感があって楽しい。あと土居坂崎らしい量感のある乳描写とか、エッチなシーンもおいしいところ。コメディ面でもサービス面でも楽しめる。

 やぎさわ景一「ちょっきんぱにっく☆」。付喪神が美少女として現れるというドタバタコメディだが、今回ははさみ娘に続いて、今度は針娘も登場。針娘は外面はいいけど底意地は悪くて、はさみ娘のライバルに。二人が小競り合いをしてる様子が、しょうもなくて楽しかった。あとはFLIPFLOPs「猫神やおよろず」は安定してかわいい絵柄。見てて楽しい気分になる。糸杉柾宏「キミキス −スウィート・リップス−」は星乃さん編でした。

【雑誌】コミックフラッパー 1月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 柳沼行「ふたつのスピカ」。厳しくもあり楽しくもあった宇宙学校での訓練の日々が、着々と終わりに近づきつつある。この先みんなはどうなるのか……という想いがどんどん募ってきて切ない。あと最終訓練の結末がどうなるのかも当然気になるところ。

 新谷かおる「クリスティ・ハイテンション」。ノーラが字を覚えて賢くなり、グレース先生がますますクリスティの信頼を得て……という感じで、クリスティと、彼女を支えるおねいさん二人の絆がより強くなっててなかなか微笑ましい。あと推理のほうも頑張っております。この前やってたバンパイア編よりも、シャーロック・ホームズの元ネタを用いた話のほうが、やっぱり物語の落ち着きはいいかな。

 松本剛光「みちるとみつると」。最近読切枠で連続して登場しており、定着しつつあるかなといった雰囲気。シンプルながらも独自の味のある絵柄は特徴的で、ブラックジョークを利かせたお話作りもきっちり読ませるものがある。今回は背景描写があっさりめで、連続掲載となるとまだ厳しいかなとは思うけど、そのうちなんか描いてほしいところではある。

【雑誌】週刊少年サンデー 1/1 No.1 小学館 B5平

【雑誌】週刊少年サンデー 1/7+9 No.2+3 小学館 B5平

 No.1では橋口たかしの新連載「最上の命医」が開始。子供のころからものすごく医学に興味があり、深い知識と卓抜した手術能力を持つに至ったドクター・命の活躍を描く医者漫画。まず第1話は彼が子供のころのエピソード。子供ながら自分の手の傷を自分で縫合したりできるほどの腕前の彼は、遊びにいったときに急に容体が悪くなった友達の命を、自らの処置で救う。初っぱなから印象的なシーンを作って盛り上げているのはさすがにうまい。医者モノということで、さすがに前作「焼きたて!ジャぱん」みたいなとんでもないことはしないだろうし、オーソドックスに面白くなっていきそうな感じ。

 No.2では作:藪野続久+画:大谷アキラの新連載「ロストブレイン」が始まったけど、これは各所で指摘されてるとおり、すごく「デスノート」っぽい。主人公は催眠術を身につけて人を操って、理想の世界を目指すっぽいけれども。まあ別に自分的にはパクリうんぬんはどうでもいいんですが(つまらなければ読み流しちゃえばいいんで)、とはいえ作画、作劇、キャラクター作りとも「デスノート」に比べるとだいぶチープなのは確かなんで、このまま伸びないようであれば厳しいでしょうな。

 あと、No.1〜2+3では雷句誠「金色のガッシュ!!」がゴール目前。ガッシュ最後の戦いが描かれる。最後は恨みつらみなしの勝負で、正々堂々、晴れ晴れと戦った。晴れやかに泣かせる展開で、No.4でいよいよ最終回。連載については途中でダレ気味なところもあったけど、最後はきれいに終われそうで良かった。田中モトユキ「最強!都立あおい坂高校野球部」は、熱戦がついに終結。試合終盤のほうは両チームとも死力を尽くして、アツく展開してて面白かった。

【雑誌】週刊少年マガジン 1/1 No.1 講談社 B5平

【雑誌】週刊少年マガジン 1/7+9 No.2+3 講談社 B5平

 福本伸行「賭博覇王伝ゼロ」。3人一組勝負のエピソードが決着しそうな気配。なんか出題側がすごく迂遠なことをしているように思えるのは気のせいか……。冷静に考えるとけっこうしょうもない賭け事なんだけど、それでもしっかり読ませる演出力はさすが。まあできれば次は、限定ジャンケンみたいな、もっと記憶にズバッと残る「自分でもやってみたい」と思える種目にしてほしい気はしますが。

 No.2+3ではこばやしひよこが初登場。「まい・てん〜冥界の天使〜」前編が掲載。片想いしてた憧れの女子・姫宮さんにデートをOKしてもらってウキウキだった主人公・タクロー。しかし浮かれていてトラックに突っ込みそうになったところを、突然現れたカワイイ女の子に助けられて……という出だし。この女の子はタクローの守護天使であり、彼を幸せにしようと一生懸命頑張るが、それが裏目に出てしまってかえって姫宮さんに誤解されることに……というのが前編のストーリー。パッと目を引くカワイイ女の子を前面に押し立て、ちょいとエッチなサービスもふんだんに織り交ぜる作風はやはり非常に華やかで見映えがする。求められている役割をしっかり果たしていていい仕事だと思います。

 あとNo.2+3では問題提起シリーズの「15の夜」で引きこもり問題を取り上げる。漫画は潮田一男が担当。世の中に非常に多くの不登校生徒がいる昨今、有用な問題提起をしていただきたいもの。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 12/20 No.24 小学館 B5中

 石塚真一「岳」。今回は三歩らがいつも世話になっている山小屋のおばちゃんと、かつてその山小屋で住み込みで働いていた少年のエピソードをつづる。人と人との暖かいつながりを描いたお話が感動的で、ホロリとさせられるものがあった。相変わらずいいお話を描きますねえ。芳崎せいむ「うごかし屋」の後編。引越を請け負う「うごかし屋」が、壊れかかった夫婦の心も動かす。人情味たっぷりに、お話をきれいにまとめている。なおこの作品はビッグコミックオリジナル増刊号のほうにも掲載されている。

【雑誌】花とゆめ 1/1 No.1 白泉社 B5平

 松月滉「幸福喫茶3丁目」が巻頭カラー。今回はキャラクター人気投票の結果も掲載されている。雑誌の購買層からいって、ハンサム連中がトップかなーと思ってたので結果はちょっとだけ意外。お話のほうは、ボヌールのお休みの1日。相変わらず潤は暖かい笑顔を振りまいていてかわいらしい。素直で明るい、いい娘さんだなあと思います。

 鈴木ジュリエッタ「カラクリオデット」は最終回。もうちょっとオデットの成長模様を見たかった気はするけど、ここらへんで終わっておくのもそれはそれできれいではある。オデットさんは学校生活を通じて、すっかり人間の女の子らしくなった。友情物語も気持ち良かったし、オデットはかわいかったし、楽しく読める連載だった。なお鈴木ジュリエッタの新連載は2008年春ごろ開始予定とのこと。

【雑誌】桃姫 1月号 富士美出版 B5平 [Amzn]

 Dr.P「関さんノンストップ!」。担任の先生が好きで好きでたまらない女の子・関さんが、先生の家に押しかけていって、彼の下着の匂いでオナニー。あまつさえ発育した身体でアグレッシブに迫るというお話。ピチピチフレッシュで汁気のある女体描写が魅力的だし、ラブラブビームを出しまくっている娘さんがかわいい。まあ積極的すぎて、本当にこの調子で来られたらいささか引くだろうなとは思いますが。

 まるキ堂「責め愛」。合気道がメチャ強い女の子と、その彼氏のラブラブエッチ。彼女は合気道の鍛練が行き過ぎて、急に触られるとつい相手を投げてしまうクセがある。そんな彼女をなんとか自分から責めて悦ばせてあげようと、彼氏は工夫を凝らす……というストーリー。だぷんだぷんとトロけんばかりに柔らかい女体の描写が、とても気持ちよさげ。ちょいフェティッシュな感じのプレイをしつつもラブラブで甘ったるいのも良いところ。

 景えんじ改め尾野けぬじ「微笑う彼女」前編。憧れの先輩女子には彼氏がいてちょいガッカリだった主人公だったが、その後彼氏と別れた先輩と一夜を共にすることになる。最初は失恋の穴埋め的に始まった二人の関係はどうなるのか……というところで以下次号。青臭い青春模様が印象に残る作品。あとやっぱりこの人の、スッキリとしてほのかに甘い感じの絵柄は自分的にはかなり好みです。


12/4(火)……花屋=屍鬼

▼ガンボと漫画サンデーの感想は、12/4、12/11分をまとめて。

【雑誌】コミック・ガンボ 12/4 No.47 デジマ B5中 [公式サイト]

【雑誌】コミック・ガンボ 12/11 No.48 デジマ B5中

 すでに各所で既報のとおり、12月11日発行のNo.48で突然の休刊。次号予告も掲載されてる状態での休刊だったので、相当急な話だったんだろうと思われる。この雑誌は無料配布という新しい発行スタイルに挑戦したことで話題となったが、残念ながら1年もたなかった。まあ広告収入と単行本に頼る発行スタイルであるにも関わらず、広告が取りにくそうな作りをしてたし、単行本が売れそうな固定ファンのいる作家が見当たらない状態だったので、やっぱり厳しかったんだろうなとは思う。

 ただ、漫画雑誌を無料配布するという試み自体は、まだ厳しいとは思うけど、可能性がないわけではないと思う。ページ数を少なくするとか、広告を目立つようにするとか、タイアップ漫画を入れていくとか、Web・ケータイをもっと活用するとか、やりようはそれなりにあったのではないかと思う。もちろん素人考えなんで、関係者的には「そんなの分かってらあ」「さんざんいわれたよ」という話だとは思うんだけど、それでも改良の余地はあったはず。てか、ずっと読んでて「ガンボの誌面自体も改良されつつあるなー」という実感はあったし。ガンボの失敗で、後続が出しにくい状態になっちゃったことは確かだと思う。それが惜しまれる。

 あと個人的にはこの雑誌、最近ではけっこう楽しみにしてたんですよね。肩が凝らない内容の作品ばっかりだったし、どうせタダだからそんなかまえなくてもいいやって感じで、とても楽に読める雑誌だった。「ものすごく面白い」というわけでもないけど、タダで読める雑誌としては十分面白い。こういう雑誌があるのも良いかなーと思えた。

 案外好きな作品も多かった。個人的には絵のかわいさと、案外読ませるストーリーが魅力の路みちる「ぼうえいえにっき」がイチ押し。No.47掲載分あたりを見るとかなり盛り上がっていただけに、途中で終わっちゃうのは残念。作者ページの告知を見ると『「ぼうえいえにっき」は最後まで描きますので、続きが気になるという奇特な方がいらっしゃいましたら、このページをチェックしていただくか、メールアドレスなど私宛に送りつけておいてくださいませ。^^』とあるので、Web上で公開されることももしかしたらあるかな? COMIC SEEDとかで拾ってくれたりするとうれしいんだけど。

 あと、この雑誌で一番安定して読めたのは、林家木久扇の自伝的ストーリーであるはまのらま「昭和バカ囃子」。キャラがけっこうイキイキしてて、下町人情的な要素も織り交ぜながら、手堅く読ませる漫画だった。現在は木久扇(当時は木久蔵)が結婚に向けて頑張るエピソードが盛り上がってる途中だった。ほかにも、作:梶川良+画:河承男「覇道遥かなり 信長」あたりは手堅かったし、作:上野毛あさみ+画:黒岩よしひろ「ステージガールズ」も盛り上がりつつあった。ショートギャグのヨコシマン「パート怪人悪キューレ」、カネシゲタカシ「通販の鬼・やすだ」あたりもけっこう楽しい作品。そんなこともあり、もうちょっと続いてほしい雑誌ではありました。

【雑誌】ジャンプSQ. 1月号 集英社 B5平 [Amzn]

 作:小野不由美+画:藤崎竜の新連載「屍鬼」が開始。平和な田舎の村で起きた怪死事件に端を発するホラーといった感じ。原作は未読なんで詳しいことは知りませんが。藤崎竜のポップな絵柄と、陰惨な物語がどのような調和を見せてくるかがけっこう面白そう。ただ第1話めでキャラがダーッと出てくるので、お話はもう一つつかみづらいかなーって気もした。

 荒木飛呂彦「岸部露伴は動かない−六壁坂−」。岸辺露伴が主役というか語り手のショートストーリー。奇妙な物語をハッタリたっぷりに展開した内容は、やはり荒木飛呂彦ならではの感触。サクッと読めるページ数にまとまっていて楽しめた。

 ufotable×たあたんちぇっくの女子サッカー漫画「清く正しく美しく」。今回は、来日したばかりのキッカがスケジュールに縛り付けられてサッカーができずにいたが……というストーリー。サッカー本番はもう少し先かな。相変わらず女の子はかわいいけど、「まなびストレート!」より頭身高めなんで、ちょいと違った印象を受けます。

【雑誌】漫画アクション 12/18 No.24 双葉社 B5中

 国友やすゆき「新・幸せの時間」。社長に就任して人が変わったように大胆になった良介が、一度は自分を屈辱的な目に遭わせたロシアン女社長に逆襲。パンパンひっぱたいて乱暴に扱って、強引なセックスで彼女を従わせる。いきなり性豪化しちゃってる良介の豹変ぶりに思わず笑ってしまった。国友やすゆきは大した根拠もないのにすぐ調子に乗るので面白い。あと妻の人のほうもまた不倫しそうな気配。こちらはまあどうでもいいっちゃいいんですが。

 武富健治「鈴木先生」。鈴木先生の話をきちんと聞いてあげてた恋人の麻美さんが、意外な能力を見せる。なんかこの人鋭すぎるな。恐ろしい人だ……。こりゃ鈴木先生も浮気はできませんなあ。森下裕美「夜、海へ還るバス」。主人公・夏子とレズ関係を結んでいた美波がいつもながら粘着質で迫力がある。彼女の内面には相当ドロドロしたものが渦巻いていそう。とか思っていたら、次号(第10回)で最終回らしい。もっと長尺でねちっこくやるのかと思っていたので意外だった。あと郷田マモラ「きらきらひかる最終章」は今号で最終回となっている。

【雑誌】漫画サンデー 12/18 No.48 実業之日本社 B5中

【雑誌】漫画サンデー 12/25 No.49 実業之日本社 B5中

 作:坂本六有+画:ふくしま政美「女犯坊」は相変わらず豪快至極。No.48ではキックでビルを1本ぶったおしちゃうし、No.49ではゴルフで遠く離れたホテルで股を開いている女のアソコにホールインワン。で、今度は国会議事堂に乗り込んでいくらしい。いったい何をいたすつもりなのか……。とにかくやることなすこと派手なのは面白い。

 No.48。作:倉科遼+画:みね武「艶恋師 放浪編」。vs.女王様編がまたしてもわりとあっさりおしまい。せっかく性豪たちとちんこ対決までしたのに、本丸の女王様はかなり呆気なく陥落。出だしは大仰だけど、結末はあっけないほどさっくりってのはこの作品の定番ですな。

【雑誌】コミックチャージ 12/18 No.18 角川書店 B5中 [Amzn]

 作:中尾礼+画:紅林直の新連載「花屋=式(はなやしき)」がスタート。小さい花屋を経営する女性店長・かすみが、花でもって人々を癒していくって感じかな。まずまず手堅そうな印象だけど果たして。高田靖彦の高校女子バレーボール漫画「HOVER!」は最終回。もう一つ煮え切らないうちに終わっちゃったなあという印象。ほぼゼロからのチーム作りを、すごくじっくり描いていっていたのは良かったけれども、少しスローペース過ぎた気はする。


12/3(月)……サイレン再連載

▼ヤンマガ、スピリッツ、ジャンプは12/3と12/10発売分をまとめて。

【雑誌】ヤングマガジン 1/1 No.1 講談社 B5中

【雑誌】ヤングマガジン 1/8 No.2 講談社 B5中

 平本アキラ「やりすぎコンパニオンとアタシ物語」。最近面白くなりつつある。やりすたちの事務所に、ぶっといちんこをもつ魚屋・タケルが鯖を携えてやってくる。エラのところに手を突っ込んで、鯖をむきだしでぶら下げてくる豪快さに思わず笑ってしまった。かなりシュールなことをサラッとやってのけているのがナイス。

 村田ひろゆき「好色哀歌 元バレーボーイズ」。宮本が腹をくくって虎子を捨て、ママに迫ろうとするが……といった展開。3人の女の間で揺れる宮本だけど、虎子以外はどっちについても痛い目見そうな気配がぷんぷん。それにしても読ませますねえ。福本伸行「賭博堕天録カイジ」。No.2にて17歩編決着のタネ明かし。まあちとショボい手口という気はしなくもないけど、あの時間内でできることっつたら、どちらの陣営もこれが精一杯ってとこでしょう。まあこの社長さんは格でいえば前座ってとこだろうから、これ以上時間かけてもしょうがないし。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/1 No.1 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/8 No.2 小学館 B5中

 No.1で武論尊+上條淳士の新シリーズ「ドッグ・ロウ」。政情不安で無法状態に陥った日本を部隊に、腐りきった悪党どもを退治するために組織された超法規的部隊「D・O・G」の活躍を描いていくハードコアアクション。まずは派手に始まったんだけど、次回の掲載は来春の予定。ちょっと間が空きすぎで、次回までに話を忘れちゃいそうな気が……。あとNo.1では、作:椎名理央+画:戸田尚伸「GTR」が最終回。日産の新GT-Rの誕生物語をきっちりまとめた。まあ派手ではないが手堅い仕事という感じ。

 No.2では高橋しんの新シリーズ「花と奥たん」が開始。荒廃した世界でありながらも、旦那さんにおいしい料理を食べてもらおうと健気に頑張る、新婚の若奥さんの物語。彼女の天然なかわいさを楽しく描写していくのが主眼な作品。奥たんはちんまりしてて健気でなかなかかわいい。ただこの手のかわいらしい系のお話にしては、44ページとページ数が多いこともあって、ちとテンポ悪いかな〜とも思った。「ゆったり」というよりは「もたもた」という印象を受ける。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/1 No.1 集英社 B5平

【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/8 No.2 集英社 B5平

 No.1で「みえるひと」の岩代俊明の新連載「PSYREN−サイレン−」が開始。暴れん坊の男子高校生・夜科アゲハが、失踪したクラスメートの少女・天宮桜子の行方を追って、都市伝説で噂になっていた「秘密結社サイレン」を探り始めるところから物語は始まる。サイレンにアクセスするには、特別なテレホンカードを使う必要があるのだが、それがきっかけとなってアゲハは謎の異世界に飛ばされて、そこで再会した桜子とともに冒険していくことになる……という出だし。導入部としてはミステリアスでまずまず面白そう。前作「みえるひと」は地味ながらもけっこうしっかりお話を作ってて好感がを持てる作品だったんで、今回も期待したい。ジャンプの若手でこうやって複数回連載のチャンスをもらえる人もさほど多くないし、編集部サイドでも期待はかけているのではないかと思う。この作品でもう一段ステップアップできると良いのですが。

 No.2で始まった村瀬克俊「K.O.SEN」はキックボクシング漫画。ものすごい身体が頑丈な高校生、飛嶋閃が亡き父を鍛えたジムのおっさんの元で、キックボクシングを仕込まれていくという感じの出だし。まだ多少粗さのある作風だけど、主人公が根性据わったキャラで、若いながらも男気のあるところを見せていて、まずは好感は持てた。ただキックボクシングというジャンルの作品は、なかいま強「キック・ザ・ちゅう」をはじめ、何本か見てきてるけど、あまりはかばかしい成功は収めてないんですよね。この作品はどんなもんでしょうか。

 篠原健太「SKET DANCE」は地味に面白くなってきてると思う。連載を重ねていって作風がだいぶこなれてきた感じ。とくにNo.1掲載のお話は、元ヤン少女のモモカが声優に挑戦するというお話で特訓模様が馬鹿馬鹿しくて良かった。女の子キャラもまずまずかわいく描けてるし。

 矢吹健太朗「ToLOVEる」(脚本:長谷見沙貴)。No.1掲載の回はやけにエロかったですのう。悪者な方々にとらえられた春菜ちゃんと小手川さんにスライムがからみついて、乳やら尻やらににゅるにゅるからみまくる。春菜ちゃんへの攻めはちょっとヌルめだけど、小手川さんについては乳を揉み込まれて、顔を赤らめて息を荒くしており、かなりエロっちい表情を見せている。これは青少年の性的衝動を著しく刺激すると思われ、たいへんけしからん。青少年に見せるとアレなので、代わりに俺が見てやろうじゃないかという気分になった。

【雑誌】COMIC XO 1月号 オークス A5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 あの「キャノン先生トばしすぎ」でおなじみ、巨砲キャノン先生の作品がXOに掲載。「魔法の妹アブノマリア」(withゴージャス宝田)。普段は兄にすごく冷たくてツンツンしている妹が、実はすごい少女趣味の持ち主であり、こっそり買った魔法のアイテムの力を使って兄が寝ている間にエッチなことをしようとするという内容。思い込みが激しくて突っ走るヒロインさんの様子は、まさにキャノン先生らしいキャラ。キャノン先生にはそのうちまた再登場していただきたい。


12/1(土)12/2(日)……進呈ラバー糸

▼アニメ最終回感想。「電脳コイル[Amzn]。最後まで面白かった。まあ最後のほうは正直なところちょっと急ぎ足で、伏線を回収しきれなかった部分とかいろいろあったとは思うけれども、それを差し引いても個人的には相当楽しませてもらった。

 作品の大枠でいえば、電脳メガネを使うことで、現実世界に電脳世界をレイヤー上に重ね合わせるというアイデアがまずすごくユニーク。さらに複雑な事象を自然に見せ、謎を小出しにしながら終盤まで持っていったストーリー展開も、手に汗握るものがあった。まあ完全にすべてのことが説明され尽したとはいえないけれども、自分的にはそこはオッケーとする。あんまり難しく考えるの得意じゃないし……。あとここで描かれる世界は、現在のネット世界と重なる部分も多々あった。例えばあちらの世界に行ったまま戻れなくなってしまうというのは、現在でも似たような症状のネットジャンキーな人はけっこういて、世間一般で肯定的にとらえられてるとはいいがたい。実際にネット中毒の弊害ってのも多々あるとは思うけれども、だからといって「ネットで得られるものは全部まやかし」「やっぱり現実が一番よね」みたいな安易な結論に持っていかなかった点には、正直ホッとした。

 キャラクターたちも魅力的だった。ヤサコ、イサコをはじめとして、ハラケン、フミエ、京子、メガバアといろいろ賑やかで、ダイチやデンパといった男の子連中も微笑ましく愛着が持てた。作画が最後まですごく高いクオリティで保たれていて、ほとんど崩れることがなかったのも素晴らしい点。文句のつけようがない、とはさすがにいわないけれども、多少の瑕瑾であれば目をつむりまさあといいたくなるだけの、良いところのいっぱいある作品だったと思う。まあテレビアニメにこれ以上望むってのも贅沢だしね。ともあれ面白かった。満足。

【雑誌】近代麻雀 1/1 竹書房 B5中

【雑誌】近代麻雀 1/15 竹書房 B5中

 1/1号。福本伸行「アカギ」はこのところだいぶサクサクお話が進行してて面白い。以前は一手で1話なんてのはザラだったけど、最近はちょくちょくアガるし、局も進んでいる。やっぱりちゃんとお話が進むと面白いですねえ。現在は鷲津がずいぶん追い詰められていて、完全にアカギのペース。こうなったら脱け出せそうにないが、鷲津の最後の悪あがきはあるのかが気になる。クイズ付き連載、作:荒正義+画:岡村賢二「どうするジロー」は今号で第一部完となっている。

 1/15号。巻頭カラーで新連載、田中顕「麻雀格闘倶楽部 紫光龍皇帝杯 アキヅキ」が開始。漫画内に実在の強豪プロ雀士たちを登場させて、麻雀格闘倶楽部で対決させていくという漫画。主人公は架空キャラ。なんだか電脳世界で「Mahjong King's Fighters 覇王」をやるみたいなノリの作品。とはいえ漫画的にはさほどうまいってほどでもないので、覇王ほどのインパクトはない。

 片山まさゆき「打姫オバカミーコ」は、ミーコがけっこう成長して、いよいよタイトルに王手というところまで来た。そして最後の勝負、といった感じで今回はけっこう盛り上がっていた。漫画としては彼女が成長しきったときが最終回なんだろうけど、そのときも近づいてきたかなあ。

 作:平井りゅうじ+画:戸田邦和「真テラバイト」は今回で最終回。なかなかぶっ飛んだ表現が多くて、個人的には最近かなり気に入っていた作品。だけど最後の決め手についてはちょっとあっけない感じも。あと最終回まで捕らわれのボンデージねえちゃんのエロいカットを抜かりなく、っていうか無駄に力を使って入れ込むあたりがこの作品らしくて良かった。やっぱり麻雀漫画にはこういう過剰なノリの作品があったほうが楽しい。

【雑誌】ビジネスジャンプ 1/1 No.1 集英社 B5中

【雑誌】ビジネスジャンプ 1/10 No.2 集英社 B5中

 No.1で山花典之「オレンジ屋根の小さな家」が第一部最終回。正太郎と菜摘の二人がついに結婚し、家族たちも落ち着くところに落ち着いて幸せいっぱいで締めくくり。ここまでの段階でクリアすべき点はあらかたクリアし、きれいにカタはついてるので、「第一部」にしなくても良かったような……という気はする。

 で、No.2からはさっそく山花典之の新連載「ノエルの気持ち」が開始。2007年No.22に読切掲載された作品が好評だったのか、連載に昇格。高校教師をしている主人公・月岡尚人の妹・ノエルは、フィギュアスケートの日本代表選手で、しかもとびきりの美少女。ノエルは兄・尚人に恋愛感情を抱いていて、尚人のほうも彼女に惹かれているが兄妹関係を崩さないよう自制している。しかし実は、ノエルには知らされてないけれども、尚人とノエルは血のつながった兄妹ではなかった。そんな危ういバランスであるうえに、ノエルが尚人の勤める高校を受験して合格しちゃったもんだからさあタイヘンだという出だし。ノエルは美少女だから当然人気あるけど、尚人も女教師や女生徒からけっこうモテており、ノエルがやきもちを焼くという展開も多くなってきそう。山花典之といえば、「妹 あかね」ですでに妹モノの実績のある人だし、自家薬籠中にありといった感じのテーマ。それだけにさすがに手慣れていて、甘くてちょい切ない兄妹ラブコメをきっちり展開している。サービスシーンも含めて、コンスタントな出来が期待できそう。

【雑誌】ポプリクラブ 1月号 マックス B5中 [Amzn]

 綾乃れな「兄妹ハネムーン」は巻頭カラー。再婚した両親が新婚旅行行ってて不在なのを利用して、二人っきりでヤリまくる血の繋がらない兄妹のお話。相変わらずのぷにぷにしたボディを駆使したエロシーンが気持ち良さそう。兄のことが大好きすぎ、あと性欲強すぎな妹さんが見ててけっこう楽しい。

 井ノ本リカ子「彼女の放課後」。すごくピュアで奥手に見える女の子が、彼氏さんとやってるけっこう過激なエッチを描いた物語。ちょっとぼんやりした感じの表情をした、肉付きのたっぷりした女の子がかわいい。トロくて人が良さげなとこがいいいです。中年「くもり硝子の向こうは」。痴漢プレイが大好きな彼女と、それにいつもつき合わされている彼氏の物語。大人しそうな顔して、彼氏を尻にしいてる彼女さんのいたずらっ気が楽しい。中年の絵は上品な雰囲気なのに、思いのほかエロシーンも激しかったりするのもお得感がある。

【雑誌】コミックメガストアH 1月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 巻頭カラーはたかやKi「閉店はドキドキのはじまり」。仕事が終わった後のファミレスで、店員の女の子と店長さんがエッチにふける。健康的でたっぷりした胸を駆使したパイズリシーンが個人的にはけっこうツボです。DISTANCE「彼女の**規模な失敗」。愛からワズのボリューム感。今回は暴飲暴食がたたって腹にぜい肉がついちゃった女の子が、彼氏にからかわれつつエッチするという内容なんで、当然肉感は豊か。ぽってりした腹周り同様に、乳肉もむっちりばいんばいんしてて見応えがある。あとはまあなんだかんだいいつつもラブラブだって点も良い。

 てりてりお「今日が記念日!!」。彼氏が家に来るということで、ヒロインの眼鏡女子の妄想が大爆発。そこに彼氏がなぜかちんちん丸出し状態でやってきたもんだから、彼女の歯止めはますます止まらなくなっちゃってさあ大変。エロエロ気分で大ハッスルな彼女さんの、ちょいアホな感じのところがすごくかわいい。明るい作風がとても楽しいです。あとエロシーンもしっかりやってていいですなあ。

 草津てるにょ「テンゴロ」。彼氏のいる女の子が、その彼氏の友達男子に迫られて、ついつい肉欲に流されてしまうというお話。彼女側からの視点であり、彼氏の前でやってるとかじゃないの寝取り寝取られ感は薄いけれども、背徳感のあるエロシーンがかなりイヤらしい。エロは着衣シーンが多め。ノーブラで乳首が浮き出てる様子とか、ぽーっとなった顔つきでちんこにむしゃぶりつくあたりとかはエロっちくて使える。やはり草津てるにょ漫画は実用性が高い。


ページの一番上へ